フルスのルーツとオリジナルのフルス
フルスは中国南部の雲南省からタイ、ミャンマー北部の少数民族、タイ族、ダアン族、ジンポー族、アチャン族、ワ族などで用いられてきました。瓢箪にはめ込まれる竹の本数は1から4本で、主管(音孔が7つ)でソラシドレミソラの8音を演奏し、両側の通奏管で和音(ミとラ)を演奏します。通奏管を塞ぎ主管だけの演奏も可能です。多数の竹をはめ込んだ日本の笙の原形の様な楽器もありこちらはフルション(胡芦笙)と呼ばれます



フルスの歴史
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九龍吟9孔フルスへの道のり哏徳全から直接奏法と製作法を学んだ彭超は更なる活躍が期待される年齢でこの世を去った師を継承しさらにフルスを発展させようと努力していますが同時に伝統的な味わいを残すよう努めています。サックスのようなキーとタンポをつければ演奏は容易ですが伝統的なポルタメントは演奏できなくなり音孔数を増やせば音域は拡大しますがフルスの魅力である繊細で美しい音が損なわれます。研究と試行錯誤の結果9孔が最良との結論に達し九龍吟9孔フルスが完成しました。彼はA調の音が最も美しいと言います。あまり使われる調性ではありませんが独奏用として手にする価値はあるはずです。
フルスの魅力
フルスはその深く味わいのある音と流麗なメロディが魅力です。演奏が簡単で手軽に楽しめる一方奥深く繊細な表現が可能でなぜこの楽器が愛を伝えるという感動的な目的に使われてきたかがわかります。ぜひ楽器誕生の美しい伝承を知っていただき、そんな美しい出自を持つ楽器のファンになっていただきたいと思います。
9孔フルスの構造・名称
10孔フルスの構造・名称